多くの人が「正しい姿勢」を意識しようとすると、まず止まった状態で背筋を伸ばし、胸を張るようなイメージを持ちます。でも、それだけでは本当に良い姿勢とは言えません。なぜなら、私たちの身体は常に“動いている”からです。
じっと立っているときも、微細に重心は揺れていますし、生活の中では歩く、座る、立ち上がる、かがむ…といった動作の連続です。つまり、本当の意味での「良い姿勢」は、動きの中で保たれるべきもの。そしてその「動き」の代表が「歩き方」です。
歩き方にはその人の姿勢が表れる
歩いている人の後ろ姿を見ると、「あ、この人は疲れてるな」「なんか猫背っぽいな」「足を引きずってるな」と、姿勢の印象がすぐに伝わってきませんか?それは、歩き方の中にその人の姿勢のクセや歪みが反映されているからです。
つまり、「正しい姿勢」は、ただ静止した状態で作るのではなく、歩きながら、動きながら作っていくものだと言えます。
歩くことで姿勢は鍛えられる
ではどうすればいいのか?
それは、歩き方を整えることで、姿勢を整えていくという考え方です。姿勢と歩き方はセット。どちらか一方だけを意識しても、バランスが崩れれば元に戻ってしまいます。
例えば、せっかく背筋を伸ばして立っていても、歩くたびにガニ股になったり、片足に体重をかけていたら、すぐにズレていきます。逆に、歩き方を見直していくと、無意識のうちに体幹が使われ、骨盤が安定し、自然と姿勢も整っていきます。
歩くことは、日常的な「運動」でありながら、身体のクセをリセットできる貴重なチャンスなんです。
動きながら学ぶ、身につける
「動きの中での姿勢づくり」は、地味だけど着実に変化を生みます。
だからこそ、私は歩き方の指導に力を入れています。正しい歩き方を身につけることは、ただキレイに歩くことではなく、身体を整え、姿勢を自然な形にしていくこと。
あなたの歩き方を見直してみませんか?