症状別ブログ

足の裏の痛み。足底筋膜炎

「踵や土踏まずが痛い」

「歩いたり、走ったりすると痛い」

「特に寝起きや動きはじめに足が痛む」

「テニスボールを使った足裏のマッサージや、足指を広げる体操をしても治らない」

この様なお悩みでお困りではないでしょうか?

病院へ行くと足底筋膜炎と言われ、中には踵に骨のかたまり(骨棘)ができている方もおられる様です。

中年女性に多く、朝、起床して最初の1歩目に痛みを感じ、歩くうちに徐々に軽減し、夕方になって歩行量が増えることで、また痛みが強くなってきます。

悪化すると趣味のランニングが出来なくなるばかりか、じっとしている時に突然針で刺されたような鋭い痛みが足の裏に走り、足を地面につける事が恐怖に感じるなど耐えがた痛みに悩まされます。

足底筋膜炎の原因とは?

肥満や運動不足、

ランナーに多い症状なので、トレーニングのやり過ぎ、ランニングシューズが合っていない、硬い路面を走る、地面の硬いところで長時間立ったり歩いたりするからなどと言われますが、実はそうではありません。

足の使い方が原因で足底筋膜が過剰に伸びきっている状態なのです。

 

画像引用元:ネーティブウオーキング協会

上の図をご覧ください。

向かって左側の足裏の絵に足底筋膜があります。

踵から足の指の方に付いている筋膜が、伸びて綱引きの様に引っ張られる事で痛み出ます。

踵が痛くなることが多いのは踵に足底筋膜が付いているから。

骨に筋膜が付いている所を付着部というのですが、付着部は引っ張られる力も強く、血流が乏しく、言い換えれば栄養が乏しいので治りも悪い。

もちろん他の場所が痛むこともあるのですが、踵に痛みがでやすく治りにくいのはそういったわけがあるんです。

では、なぜ足底筋膜が綱引きの様に引っ張られるのでしょうか?

次に向かって右の絵を見て下さい。

上の絵はアーチ(土踏まず)が高い状態。下の絵はアーチが低い状態です。

アーチが高くなるとその分足の縦幅が短くなるので足底筋膜はたわみます。
ですので横から見た時に足底筋膜が太くみえます。

しかしアーチが低いとその分足の縦幅は長くなるので足底筋膜は引っ張られ痛みが出る。
横から見ると足底筋膜な細くみえます。

ここまでで、勘のいい方は「アーチが低くなっているということは、扁平足が原因なんだ」と思われたかも知れません。

でもそれは半分正解で半分不正解なんです。

確かに扁平足の人がなりやすいのですが、ハイアーチといってアーチが高い人でも足底筋膜炎になる人がいます。

どういう事かと言うと、先天的な構造の問題というよりは機能しているかしていないかの問題、足が正しく使えているか、いないのかの問題なんです。

それに私自身もそうなんですが、先天性の扁平足だとずっと思っていてもアーチって、上がる人の方が大多数なんです。しかも、すごく簡単な足の使い方だけで。

扁平足の人でも、ハイアーチの人でも正しく足を使える人は歩いたり、走ったりする時にアーチが上がったり下がったりしながら動いているんですね。

それは、車や自転車のサスペンションの様に動くことで地面からの衝撃を吸収する為だからなのですが、それが、足底筋膜炎の方はアーチ下がりっぱなしになっている。

アーチを引き上げる足の使い方ができてなくて、アーチを下げる足の使い方ばかりになっているのです。

だからずっと足底筋膜が引っ張られている状態なんです。

歩くたびに、走るたびに綱引きの様に足底筋膜が引っ張られる。

そして悪化すると何もしていなくても痛くなる。

さらに、足のサスペンションが機能していない為、衝撃が吸収できず、外反母趾や膝痛、腰痛が同時に併発されることに・・・

足底筋膜炎の解決方法とは

解決方法のポイントは2つだけ。

1つ目は、アーチを動かせるようにすること。

先程述べたように、足のアーチって上がったり下がったりと動かせるようになることが重要なんです。

どうすればいいのかというと、アーチと膝の向きって繋がっているんです。

膝が内に向くとアーチは下がり、外に向くとアーチは上がる。実際にやってみると分かると思います。

ですので正しく歩いている人の膝って内に向いたり外に向いたりして動いているんですね。

で、ここが重要なんですが、正しい歩行は、足が着く着地の瞬間は膝が内に入ってアーチは下がる。で、その足に体重が乗ると、膝が外を向いてアーチは上がる。

でも足底筋膜炎の方は、アーチが下がりっぱなしになっているのでずっと膝が内に入ってしまっている。

だから、膝が外を向く様に意識しないといけない。

しかし、ここで忘れちゃいけないのが足のサスペンション機能。

アーチの上げ下げが重要なので、今度は膝が外に向きっぱなしにならない様に注意です。

その2は、つま先に注意です。

これは、やってみるとすぐに分かるのですが、つま先を上げたままで足底筋膜炎の痛い所を押してみて下さい。

めっちゃ痛いでしょ?

足底筋膜はつま先を上げるとよけいに引っ張られるからなのですが、これ足底筋膜炎の人よくやっているんですよね。

つま先歩きやつま先立ち。

歩いたり走ったりする時もつま先使い過ぎちゃっている。

ですので、重心が前に行きすぎると当然つま先は上がっちゃいますから、重心は後ろにしてつま先を使い過ぎない様に注意しましょう。

今回のまとめ

これを読んだだけで痛みが軽減、改善される方もいるでしょう。

ちょっと難しい内容なので、2,3回読み返す事で理解が深まる方もおられると思います。

それと、最後に一つだけ注意を!

足底筋膜炎は「炎」と付くだけあって炎症が起きている可能性があります。

むやみに押したりを続けていると痛みが軽減するどころか、それだけで悪化させている可能性がありますので注意が必要です。